管理栄養士が教える【菊芋】が腸活に良い理由〜オススメの産地は?〜

皆さんは「菊芋」をご存知ですか?最近は耳にする機会も増えてきているかと思います。

それもそのはず、管理栄養士として注目せざるを得ない成分がたくさん含まれているのです。

今回は菊芋について深掘りするとともに、菊芋製品を作っているメーカーさんにも色々とお話を聞いてきましたので、ご紹介していきます。

管理栄養士さおり

菊芋ってどれも一緒だと思っていたのですが、え〜!と驚く発見もありました。ぜひ最後までご覧ください。

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目次

菊芋とその歴史

菊芋はキク科ヒマワリ属の多年草で、食べられるのは塊根の部分。

黄色く可愛らしい花を咲かせるのも特徴ですが、その可愛らしさとは裏腹に生命力が半端ない

18世紀にヨーロッパを襲った飢饉で多くの人を救ったとされ「奇跡のイモ」とも言われたそうです。

その後、日本にはペリーが来航した際に持ち込まれたとされています。

えっ!あのペリーが!長い歴史がある食品なんですね。

日本でも戦時中に、さつまいもやジャガイモと同じように食糧難を救ったとされています。

注目される成分

菊芋が注目されてる所以である成分は「イヌリン」で、現在世界中に生息する植物の中で1番豊富とされています。

イヌリンとは

イヌリンは多糖類の一種で、水溶性食物繊維に分類されます。
また、腸内で発酵分解されるとフラクトオリゴ糖になることで知られています。


イヌリンは一緒に摂った糖質の吸収を抑える働きを持っており、天然のインスリンとも呼ばれています。

また腸内で善玉菌のエサとなり腸内環境を整える働きもしてくれます。

日本人こそ摂るべき水溶性食物繊維

国民健康・栄養調査によると、日本人は食物繊維が不足の傾向です。

さらに、不溶性食物繊維:水溶性食物繊維は2:1が理想とされていますが、3:1くらいの割合になっており、意識して水溶性食物繊維を摂る必要があることが分かります。

《100g中の食物繊維の量》
不溶性:水溶性
ごはん →0.4g:0.0g
さつま芋→1.7g:0.6g (蒸し)
ごぼう →3.4g:2.7g (茹で)
菊芋  →1.6g:0.5g (水煮)

管理栄養士さおり

ちなみに、ごぼうはイヌリン以外の水溶性食物繊維も含むため菊芋よりも水溶性食物繊維の量が多いのです!

菊芋の裏話

水溶性食物繊維のイヌリンが有益であることは分かりましたが、調べてみると菊芋すべてにイヌリンが豊富であるとは言えないようです。

土壌の状態が悪いところで育った菊芋にはイヌリンがあまり含まれていなかったり、加工の仕方によってもイヌリンが減ってしまっているものもあるそうです。

せっかく身体のためを思って取り入れるなら、自社の商品のイヌリン量を調べてくれているメーカーさんから買いたいところです。

菊芋を食べてはいけない人

キク科アレルギー

菊芋はキク科の植物なので、キク科アレルギーの方は食べることができません。

SIBO(小腸内細菌異常増殖)の症状が出ている方

SIBOとは大腸にあるべき細菌が小腸に入り込み、増えすぎて大量のガスが発生してしまう疾患のことです。

症状としては、下痢や便秘腹痛お腹の張りなどがあります。

このような方は高FODMAPと呼ばれる発酵性の糖質を摂ると症状が悪化してしまうことがあります。

一般的に腸に良いとされる食品も高FODMAPに分類されていることがあり、オリゴ糖やごぼう・ヨーグルトなどが挙げられます。菊芋もそうです。

ただ、人によって合う合わない食材が全く異なるので、SIBOだからといって必ずしも菊芋が食べられないわけではありません

まずは少量から取り入れて様子をみることをおすすめします。

おすすめは一丸商店

私が一丸商店さんの菊芋製品を推す理由は、成分を自社でしっかり調べてくれているからです。

実は、成分の調査にはかなりの費用がかかるため一般的な菊芋の成分で記載されているところがほとんど。

一丸商店さんは北海道産のイヌリンが豊富な菊芋を製品にしており、そのおいしさにも驚かされました。

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実は以前から色々と菊芋製品は食べていたのですが、一丸さんの菊芋チップスはひと回り大きく、食感や味が全く違ったのです…!

一丸商店 一丸さんのお話

一丸さんの製品に惚れ込んだ私は、イベントをやっているという噂を聞きつけて、実際に会いに行ってきました。

「食を通じて健康寿命を延ばす」というミッションのもと、頑張らなくても手軽に取り入れられるものを提供したいとの思いから菊芋に目をつけたとのこと。

確かに、菊芋を使ったお菓子なども豊富で、手軽さというのが具現化されているなと感じました。

菊芋レシピも!

ちなみに、菊芋茶を使った腸活茶飯をInstagramに投稿しています!

まとめ

昔は飢饉や戦時中の食糧難を救った菊芋が、今では飽食の時代の生活習慣病を救っているなんて、食品の歴史としてなんとも興味深いですよね。

菊芋自体を見かけることは少ないかもしれませんが、加工食品で美味しく手軽に摂り入れることができます。

その際にはしっかりイヌリンが含まれているのかを調べてみてくださいね。

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